ファイルサーバの本当のクラウド化が本格化してきた その1
クラウドストレージ(オンラインストレージ)については以前にも幾つか書きましたが、正直なところ、どれも企業(エンタープライズ)利用にはイマイチでした。
というのも、特に、Windowsサーバのファイル共有(CIFS)をメインに使われている企業が未だに数多くあると思います。いわゆるベンチャー系は違いますが。
Windowsのユーザ認証(Active Directory)と連携して、ファイル(フォルダ)へのアクセス管理を細かく行っている場合が殆どだと思います。
ファイルサーバでのアンチウィルス対策はもちろんのこと、ファイルへのアクセスログ(証跡)取得、そのログ監査やリアルタイムな異常の検知まで実装されている場合も多いと思います。
ファイルサーバも、組織フォルダや個人フォルダ、任意フォルダ、プロジェクトフォルダ等々がきめ細かに構成されており、なかなかエンドユーザの使い勝手を大きく変更してまで、ファイルサーバという名の"ゴミ箱"の整理をするのが進まない企業が殆どなのではないかと思います。
ちなみにメールやスケジュールについては、ここ数年はマイクロソフトのOffice365の一人勝ちが始まっていると思います。
そもそもメールやスケジュールはコモディティ化しているので、完全なサービス、SaaS利用が容易で、企業がWindows端末を使い続けている限りは、マイクロソフトのOffice365を利用するのが、当たり前といえば当たり前の流れだと思います。
そんな中、ファイルサーバ("ゴミ箱")だけが、なかなかサービス化することができずにいます。
マイクロソフトがOffice365をすすめる中で、ファイルサーバのSharePoint化をすすめることが少し前にはありましたが、まぁあちこちで大失敗しましたね。
エンドユーザの使い勝手が大きく変わることや、巨大ファイルが扱えなかったり、データ移行の問題、そもそもファイルサーバでなくDB(SQL)なのもやっかいでした。CIFS→SharePointで失敗し、CIFSに戻っている場合が殆どでした。
例のOneDriveも、ほぼSharePointのため、企業利用では同じ状況です。
次に、クラウドファースト企業が、AWSやAzure上のIaaS上でファイルサーバを構築し始めましたが、これもまぁ大失敗です。
そもそもパフォーマンスが全くでませんし、データの出し入れにお金の掛かるクラウドサービスでは割にあわないです。
しかしそろそろファイルサーバ("ゴミ箱")の本当のクラウド化ができる目処?光?が見えてきました。box、Dropboxです。
もともとは、個人向けのクラウドストレージ (オンラインストレージ)でしたが、Bussiness版で、そろそろ本格的にファイルサーバ("ゴミ箱")に取って代わる可能性が出てきました。